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「「谷根千」の冒険」読了

5月2日に開催される、森まゆみさんとジョルダン・サンドさんのトークショーへ出かける予定です。これは往来堂書店さんが企画されたものです。ふだんはあまりトークショーには関心を持たないのですが、往来堂書店さんへの親近感から、また会場が旧安田邸であることも魅力的で、行ってみることにしました。

森まゆみさんは、「谷中根津千駄木」という地域雑誌を刊行された方で、今はふつうに使われている“谷根千”という言葉はもともとこの雑誌の略称でした。という情報は小耳に挟んでいたのですが、それ以外にはよく知らなくて、森さんの著書も読んだことがなくて、あまりにも素で行くのもどうかと10日前になって不安になりました。
そこで、先週往来堂書店へ納品にいったときに、店長のOさんにお願いして、トークショーの予習にいい本を選んでいただきました。それがこの「「谷根千」の冒険」です。

この本はタイトルのとおり、雑誌「谷中根津千駄木」の創刊から7年目までのエピソードがまとめられたものです。雑誌を作っているのは森さんをはじめとする3人の子育て中の主婦のみなさん。さまざまな日常的なつまづき、悩み、ちょっとした事件、そういった「何かを始めて軌道に乗せるまで」の右往左往が、「今となってはどれもいい思い出」とうかがえる、さっぱりとした調子でつづられています。

読んでいて、私個人はそりゃないだろ!部分もありましたが(失礼)、実際にユニットを組んで活動をしている身には「そうだよね」と大いに共感するところ、「これは避けたい」と反面教師にしたいところ、意味合いはさまざまですが、読んでいてたしかにおもしろかったです。この点ではとくに、3、4年目くらいまでが。それ以降は雑誌「谷中根津千駄木」に社会的な役割が求められるようになるので、また違ったおもしろさになります。

土曜日のトークショーの前に森さんの人柄がなんとなくつかめた気がします。
必ずしも雑誌・エリア両方の谷根千にあまり強い関心や親しみを持っていなくて、トークショーを楽しめるか不安でした。何も知らずにほいほいと出かけていくのも肩身の狭い思いをしそうなので、この本を読んでよかった。当日が楽しみです。

「谷根千」の冒険 (ちくま文庫)

森 まゆみ / 筑摩書房


by takibi-library | 2009-04-28 09:26 | いつも読書  

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