「オテルモル」再読

毎日新聞の「ここち」で紹介した1冊。文庫本で買いました(装幀は単行本のほうがずっとかわいい・・・)。

文庫本葉書にしようと思ってぱらぱらと読んでいたのですが、けっきょくまるっと読破してしまいました。そんなにボリュームがあるわけではないのですが、量の問題ではなく、たしかにこの物語が好きだという実感がそうさせたように思います。

「眠り」を徹底して追及するホテル、それがオテルモル。主人公の、オテルと家を行き来する生活での、家族、仕事、コンプレックス、生きているかぎり誰もが少なからず引き連れていくことについての物語です。
家族について少しがまんをしなくてはいけないけれど、それがどうしてもがまんならない瞬間。そういうものが上からでも、下からでもない、フラットな目線で描かれています。

このオテルでの仕事は、現実の世界ではない仕事です(そのくらい特殊なホテルなのですよ)。そんなファンタジックな要素がまたたまりません。こういう架空の職業というのに私は弱いようです。

さらに、柴田元幸さんの解説がこれまたぐっときます。装幀のかわいさダウンはこれで帳消しです。

オテル モル (集英社文庫)

栗田 有起 / 集英社


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by takibi-library | 2009-06-16 22:08 | いつも読書 | Comments(0)  

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