「家守綺譚」読了

ブックピックのまつおさんから借りて読みました。

まつおさんのおすすめは確度が高いので、多いに期待して読みはじめましたが、それを軽々と上回るすばらしさでした。連作短編なのですが、2つめの話を読んだところで「どうして梨木さんを読んでこなかったんだろう」と、申し訳ない気持ちでいっぱいになるくらい。

この「家守綺譚」は、語り手でもある主人公、綿貫征四郎ののんびりとした暮らしぶりを通じて、身近な植物や、暮らしの道具、季節の移ろいが描かれています。
人でない庭木や犬のゴローと、征四郎が心を通わせる様子が、ひとつひとつ淡々と続いていきます。それは、うつくしかったり、こっけいだったり、いろいろなのですが、1冊読み終わると、ひとつひとつのつながりや、そのつながりが作り上げるものが、ふわーっと辺りに広がります。今の私の暮らしの端っこと、征四郎の暮らしの端っこがきっと繋がっているに違いないと思いました。

作品の雰囲気に合わせてゆったり読みたいのですが、おもしろくてついついがつがつ読んでしまいました。
読み直したくなるのに備えて、自分用も買おうと思います。

家守綺譚 (新潮文庫)

梨木 香歩 / 新潮社


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by takibi-library | 2009-07-08 22:06 | いつも読書 | Comments(6)  

Commented by saheizi-inokori at 2009-07-09 08:14
不思議な世界を独特の筆使いで描いていますね。
梨木さんの世界。面白かったなあ。
Commented by takibi-library at 2009-07-09 09:33
これからほかの作品を読むのがとても楽しみです。
この作品のつづきはないのでしょうか。
Commented by tao1007 at 2009-07-10 21:38
始めまして!梨木香歩さんの「家守綺譚」、私も大好きです。つづきは、まだたぶんありませんが、「村田エフェンディ滞土録」という本が、それと平行した物語というか姉妹編のような話です。流れ流れて着いたココが、本をテーマにした素敵なブログ。しかも、大好きな、梨木香歩さんの話などが語られていて思わずコメントさせていただきました。
Commented by takibi-library at 2009-07-10 23:19
tao1007さん、ようこそ。
「村田~」の情報、ありがとうございます。これから往来堂へ(笑)注文します!
梨木さんの本は、ハズカシながら「家守綺譚」がはじめてです。でもそのぶん、楽しみがいっぱいありそうで、うきうきです。
流れ流れて、とのことですが、いろんな筋が考えられる・・・なーんか、共通点がありそうですね。これからもよろしくです。
Commented by saheizi-inokori at 2009-07-11 10:11
もう少し童話みたいな小説はたくさん書いてますよ。植物のことを扱っているのも。
「ほのぼの文庫」http://mothergoose-0510jp.cocolog-nifty.com/blog/
が素晴らしいですよ。
Commented by takibi-library at 2009-07-11 21:28
「ほのぼの文庫」、見てきました。「家守綺譚の植物アルバム」よかった~。挿絵のように眺めながら本を読むと、また違った味わいがありそうです。

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