「さまよう刃」読了

昨日の夜、ラストスパートしました。結末は意外なものでした。

少年による女子高校生殺害事件から被害者の父親・長峰による復讐の旅がはじまるところまでがスピードのある展開だったので、その先は法廷劇になるかと思っていたのですが、そうではありませんでした。
犯人の少年を追い詰めていく長峰、追う刑事たち、逃げる少年とその家族、それぞれの視点からじわじわと事件が描かれていきます
。それぞれの逡巡や葛藤から読者に問いかけるのは、少年犯罪被害者にとっての少年法の存在についてです。これが一貫したテーマとなっているので、エンタテイメントとしてはかなり重たい。でも、読んじゃう。読み手を引っ張る力はすごいと思いました。

意外な結末で「そうだったの?!」と思うので、最後の最後は重さを感じません。けれども、しばしば少年たちの犯行や思考がそのものずばりで語られるのが、なまなましくて気分が悪いです。ぞっとします。
それでも読めたのは、私の場合は、刑事たちの物語として追いかけていたからかもしれません。そして結末では、やっぱりこれは真野刑事(映画では伊東四朗さんが演じる!)の物語だったのだと思いました。

ところで、東野圭吾さんの作品はいくつも映像化されていますが、テレビドラマの「流星の絆」はけっこうちゃんと見ていました。幼い頃に両親を殺された3人兄弟の話でしたが、原作は読んでいません。
「さまよう刃」を読んで、きっと「流星~」も小説はかなり重そうだと想像しています。それをあそこまで徹底してエンタテイメントに仕立てる宮藤官九郎の脚本はすごいと、あらためて感心しました。

さまよう刃 (角川文庫)

東野 圭吾 / 角川グループパブリッシング


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by takibi-library | 2009-09-04 12:38 | いつも読書 | Comments(0)  

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