「板極道」読了

“世界の”とつく芸術家、棟方志功の自伝です。話し口調に近い言葉遣いで書かれているので、インタビューっぽい感じもします。

読んで思ったのは、確かな審美眼を持ったお金持ちと、お金はなくても応援したいという人がそれぞれのやり方で芸術家を、あるいは彼が生み出す芸術を支えていたという事実のすばらしさです。それがとくべつなことではなくて、ふつうのことのように感じられるのです。

そういった周囲の人びとと家族、支えとなる人への棟方の感謝の気持ちがこの本にはあふれています。けれども、それを作品で表そうというわけではなくて、創作の源泉は常に棟方の中にあって、そのある種の欲望が吹き出た結果が作品になっています。

芸術に限らず、人生を通して何かに打ち込むことには、自分のエネルギーと周囲への感謝のふたつが必要と学びました。

これは文庫本葉書にします。


板極道 (中公文庫)

棟方 志功 / 中央公論新社


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by takibi-library | 2009-09-25 21:48 | いつも読書 | Comments(0)  

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