「ハミザベス」読了

既刊5冊のうち3冊読んでいたら、「最近の作家さんの中ではよく読んでいるほう」と言っていいのかなと思います。
栗田有起さん。「オテルモル」、「お縫い子テルミー」、そしてこの「ハミザベス」。

今のところ、どれも楽しく読んで、読み終わるとすがすがしい気分になります。
それぞれに共通しているのは、若い女性が主人公であること、彼女たちの生い立ちや家庭環境がちょっと風変わりであること、そして、仕事とか、自立した生活とかがテーマのひとつになっていることです。
自分にできる何かしらの方法で生活費を稼ぎ、他人に迷惑をかけないことを信条とすること、そういう価値観がとてもしっくりきます。

「ハミサベス」では、母娘、幼なじみとの距離の描き方がよかったです。いろいろあったけれど、お互いの気持ちの上での努力の結果、それなりに快適な距離が見つかって、その均衡を維持するための見えない努力を続けていることがわかります。

その均衡の維持は、まったくつながりがないようですが、私の感覚としては、とよ田みのる「ラブロマ」で星野がいう「きれいごとで行けるところまで行きましょう」という名言(?)につながるのです。(連休中に再読して、これは名言だと思った。)

そんな個人的なタイミングの妙もあって、「ハミザベス」、おもしろかったです。
人によっては、身近な人々との距離の取り方のヒントが見つかる、かもしれません。

ところで、「ハミザベス」はタイトルの意味がまずわかりません。裏表紙にもこのタイトルの意味は書いてありません。だからここでも書きませんが、そんなに大したなぞではありません。

ハミザベス (集英社文庫)

栗田 有起 / 集英社


[PR]

by takibi-library | 2009-09-27 15:06 | いつも読書 | Comments(0)  

<< 「村田エフェンディ滞土録」読了 「板極道」読了 >>