「丹生都比売」、「蟹塚縁起」読了

2冊とも梨木香歩さんの作品です。どちらも図書館で借りました。

「丹生都比売」は幼少期(壬申の乱の頃)の草壁皇子が主人公。皇子は、力をふるうことにとまどう、優しい気質の持ち主です。後に自ら持統天皇として皇位に就く母親に対して、親しみと畏怖が入り交じった気持ちを抱いています。幼いゆえに、あるいは幼いながらも、そんな心情を素直に受け入れ、あるいは敏感に揺さぶられては熱を出したりする日々です。
そんな皇子が心から慕えるのはキサという少女で、この子との交流がファンタジックに描かれています。

全体的にひんやりとした、静かな雰囲気の物語でした。
これまでに読んだ梨木作品ほど感慨深くはないのですが、読み終わると、すてきな装幀と相まって、しみじみとした気分になりました。

「蟹塚縁起」は絵本です。
ひとことで言うと蟹の恩返し。でも、情念や恨みといった重い要素が入っているので、単なる昔話とは比べられない読み応えです。そして、個人的には梨木作品の魅力と思っている、結びの文章のすごさが味わえてよかった!

中身だけでなく装幀が魅力的なので、どちらもそのうちに手元に置きたいです。

丹生都比売

梨木 香歩 / 原生林


蟹塚縁起

梨木 香歩 / 理論社


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by takibi-library | 2010-03-08 09:12 | いつも読書 | Comments(0)  

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