「学問」読了

久しぶりに山田詠美さんの作品を読みました。

章のはじめに、将来雑誌に掲載される訃報記事が挟み込まれながら語られる、仲良し4人組の小学校から大学入学前までのできごと。この構成は少し戸惑いましたが、読みすすめるうちに違和感はなくなりました。
人生の最期の様子と、それぞれの変わらない部分が固まっていくプロセスがセットになっていることで、変わらない部分がひとりひとりのいちばん根深い欲望に基づいていることが、少しずつ思い知らされていきます。

性欲、睡眠欲、食欲、支配欲。
4人はそれぞれ4つの欲望を持っているのですが、いちばん強い欲望が違います。そして、自身が意識しないところでも欲望に基づいた選択をして生きていきます。欲望に振り回されるわけではなくて、それが「素直さ」として表れています。それは、ひとりひとりが自分の欲望と向き合い、手を抜かずに、率直な好奇心で学び続けているからこそだと思います。
その素直さがとても好ましく、読んでいて楽しかったです(素直さを遠慮なく発揮できる間柄の友だちがいると、ほんとうに気が楽だよなぁと思います)。
山田詠美さんの小説をしばらく読んでいなかったことを、いささか後悔・・・。

つまずくこともなく、かつじっくりと読める本です。じっくり読んで、親しい人と感想を伝え合いたくなります。
はやくHさんとおしゃべりしたい!

学問

山田 詠美 / 新潮社


※装幀も気に入っています。
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by takibi-library | 2010-05-16 18:12 | いつも読書 | Comments(2)  

Commented by 60_06_06 at 2010-05-16 21:14
ぼくも今まさに図書館で借りて読んでます!
Commented by takibi-library at 2010-05-16 22:10
わー、偶然。
図書館のだと、カバーのよさ、わかる?できたら職場の品で確認を(笑)。

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