「紫の山」読了

文庫本葉書の中身に幅を持たせたくて、買っておいた本です。
30代後半から50代くらいまでの女性の、人生におけるさまざまな局面が描かれる短編集です。

どの話でも目覚しい結末には至らず、けっきょく現状維持だったり、なにごともなくすぎてしまったりするのですが、それがかえって現実的な印象を与えるようでした。

このくらいの年齢の女性は、日常のふとした瞬間にぽっかりと口をあけている迷いの穴にはまってしまうことがあるものなのでしょうか。私は今のところ経験がないのですが、この本を読むと、そんなことを考えました。ただ、この本の時代と現代では社会通念も、女性(男性)の立場も違うということが、読み終わる頃に強く印象づけられます。

その変化が、いいか、悪いかではなく、先人の物語として、とても興味深い作品です。
また見つけたら芝木好子さんの本は手にとりたいと思います。

紫の山 (講談社文庫)

芝木 好子 / 講談社


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by takibi-library | 2010-10-14 09:47 | いつも読書 | Comments(0)  

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