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最近読んだ本:堀江敏幸、遠藤周作

■堀江敏幸「めぐらし屋」
主人公の蕗子さんは、亡くなった父親の遺品に「めぐらし屋」と表紙に書かれたノートを見つけたところ、「めぐらし屋さんですか?」という電話を受ける。というところからはじまる物語。
両親の離婚後、疎遠になっていた父親宛にかかってきたその電話から、少しずつ生前の父親の暮らしぶりを手繰っていきます。エピソードに触れるたびに、蕗子さんが持ち合わせている父親との思い出と共鳴したり、相反したりしますが、静かな日常はこれまでと同じように過ぎていく。
「めぐらし屋」とは何かという謎、ちょっとした体の不調が緊張感をあたえつつも、全体としては温かで抑揚の少ない展開に、おもしろく読みつつもどこかほっとしている自分がいました。
巻末の東直子さんの解説に共感

■遠藤周作「十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨ててくださって宜しい。」
タイトル長い。長いわりにどんな内容なのかわからない(笑)。
この本は、手紙の書き方について、例をまじえながらいろいろ教えてくれます。わたしは10ページの時点でかなりはまったので、最後まで読みました。おもしろいし、けっこう実際的でためになると思います。

by takibi-library | 2011-07-16 12:23 | いつも読書  

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