「見仏記4」 友達の距離感

このところ、まともに書店を歩いていなかったので、大好きな「見仏記」の新作(文庫)が出ていたことを知りませんでした。やっぱり、月に2回は見て歩かなくては、と反省。

見仏記4 親孝行篇
みうら じゅん いとう せいこう / 角川書店
ISBN : 4041846056




この本のおもしろさは、みうらさんといとうさんの距離感だと思います。どちらかというと、いとうさんがみうらさんの保護者っぽい関係ですが、それは個性の表れ方の違いでしかありません。
みうらさんが甘えているわけでも、いとうさんががまんしているのでもない、ただ、みうらさんはグッズに夢中になり、いとうさんは静かに車窓の景気を楽しむだけです。
でも、この境地(?)に至るには本3冊分の旅とたくさんの仏が必要でした。
「いいんだよ、きっと、これで」
「うん」
どちらがどちらの言った言葉かを私は覚えていない。
ところで、これまでの旅と違うところがあります。それは、無駄というか回り道やリラックス、安らぎが多いということです。でもそれは、友達だから一方がいらだつことなく楽しめるのだと思います。
よく歩いたおかげで私は爽快だった。洗心亭という茶店に入り、あまりの疲労で冷やしアメを二杯ずつ飲みながら、その日寄るつもりだった東寺をあきらめた。梵天だか帝釈天だかが修復されていたというので是非見ておきたかったのだが、無目的に山歩きすることのその時間の無駄遣いは都会では不可能なことだった。だからこそ私は満足していたのだ。

こういう時間をきちんと記憶に残すこと。見習いたいです。
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by takibi-library | 2006-03-01 21:39 | いつも読書 | Comments(0)  

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