文藝春秋四月号「ある編集者の生と死―安原顯氏のこと」

ネットのニュースで、村上春樹さんの直筆原稿が流出したと知りました。そしてそのネタ元は、この文藝春秋の村上さんが書いた文章です。

ニュースとしては「直筆原稿流出」が主題ですが、実際に掲載されたものを全部読んでみると、もっとずっと複雑で、重く、やるせない話でした。村上さんがご自身に関わることを書いているので興味本位で読んでみましたが、その内容は正直、読まなければよかったです。
村上さん自身の困惑に満ちていて、それがこちらにも伝わってきて、とても不安な気持ちになります。

これまで自分が信じてきた人が突然自分に対する態度を変えてしまうということ、想像がつきません。でも、私がのうのうと暮らしてきた間、私が気づかないだけで、私を見限った人、私に「紛れもない憎しみの感情」を抱いている人がいるかもしれません。
そういうものの存在を意識させられるものでした。

そういう人から見ると、こんな文章を書いて公開していることさえ腹立たしいのかもしれないと思うでしょう。そんな悪い想像ばかりしてしまいます。
でも、そんなことばかりではないと思いたくってあえて書きました。

いつも読んでくださって、コメントもくださって、ありがとうございます。
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by takibi-library | 2006-03-11 22:09 | いつも読書 | Comments(2)  

Commented by nyankoya at 2006-03-13 07:59
初めまして。
私も文藝春秋読みました。
本当にやるせない話ですね…。ご本人が亡くなってしまっているので、もう真意は永遠にわからないことですが、彼の中で何が起こったのでしょう。

実はたまにのぞかせてもらっていたのですが、初コメントしてみました!
nyankoyaと申します。
本の話も日常の話も、とても真摯な姿勢で素敵です^^
リンクを頂いていきますね。また遊びに来ます!
Commented by takibi-library at 2006-03-13 21:57
nyankoyaさん、コメントありがとうございます。
この投稿にコメントしてくださったこと、うれしいです。

今は、村上さんにとってあの文章を書くことがカタルシスになっていることを祈るばかりです。それならば、文藝春秋を読んだ私たちはほんの少しだけど、村上さんの心にのしかかる重みを一緒に担ってあげられるのかもしれない、そんなふうに思います。

こんなやるせないこともあるけれど、nyankoyaさんは私のブログに遊びに来てくれる。人のつながりってフシギですね。
私もこれからnyankoyaさんのブログへ遊びに行きます!

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