西條八十「蝶」

西條八十の詩でいちばん好きなのは「蝶」です。


やがて地獄へ下るとき、
そこに待つ父母や
友人に私は何を持つて行かう。

たぶん私は懐から
蒼白め、破れた
蝶の死骸をとり出すだらう。
さうして渡しながら言ふだらう。

一生を
子供のやうに、さみしく
これを追つてゐました、と。

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by takibi-library | 2006-07-30 11:43 | いつも読書 | Comments(6)  

Commented by nyankoya at 2006-07-31 10:10
うつくしい詩です…。
詩人で読むのは谷川俊太郎くらいなので、この機会に広げてみようかな…。
Commented by saheizi-inokori at 2006-07-31 11:14
父母が地獄で待つ・・
すごいなあ。自分が地獄に堕ちるというならマダわかるけれど。
Commented by takibi-library at 2006-07-31 22:55
にゃんこやさん、西條八十でいちばん有名なのは「かなりや」です。

 唄を忘れた金糸雀は、
 象牙の船に、銀の櫂、
 月夜の海に浮かべれば、
 忘れた唄をおもひだす。

乳白色の象牙の船、細く光る銀の櫂、船にうずくまる黄色いかなりやが、月夜の海で最初に発する声が聞こえてきそうです。
Commented by takibi-library at 2006-07-31 23:02
saheiziさん、たしかにそうですね。
言われてみるまで気になってませんでしたが、なぜ父母が待つ場所が地獄なのでしょう。
今まで読んでいなかった解説を読んでみようかしら・・・この本、表示されている消費税の金額が3%です。
ずいぶん長くほうっておいた解説ですね。
Commented by たなぴー at 2010-04-09 22:07 x
はじめまして。四国は松山のとある小学校のコーラス部からやってきました。西條八十さんのPTAの歌繋がりです。
また来ます。今日はおやすみなさい。
Commented by takibi-library at 2010-04-10 16:14
たなぴーさん、コメントありがとうございます。
本をはじめ身の回りのことをぽつぽつ書いています。よろしくどうぞ。

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