「友部正人詩集」いちおう読了

うーん・・・魅力はわかるのですが、それが好きかというとそうではないのです。

厭世的なくせにさびしがり屋で、自嘲的なくせにプライドが高いところもある、そういう行ったり来たりが切ないです。けれども、その共存の根底に、経済的な(または、精神的な)貧しさや不安定な生活のイメージがあるようでした。そういうイメージが読んでいてちょっとやりきれないなぁと思いました。「もっとちゃんと働いて暮らせば、いろんなことがうまく回るようになるんじゃないな」と説教じみた考えが浮かんでしまうのです。

私はお金持ちではありませんが、日々の暮らしの安定を重視するほうなので、経済的に不安定であることが生理的に苦手です。自分が体験したことのないことへの漠然とした恐怖なのでしょう。
それがあるから、この詩集はときどき読み飛ばして、とりあえず読み終えました。

不安定さを「設定」と割り切れる人、冷静に見ることができる人はこの詩集をより深く味わえるように思いました。


友部正人
友部 正人 / 思潮社
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by takibi-library | 2006-10-13 08:44 | いつも読書 | Comments(2)  

Commented by ヨシカズ at 2006-10-13 18:51 x
「自分が体験したことのないことへの漠然とした恐怖」

個人的な場合だと、対人関係でこの恐怖をよく感じます。
どこかためらいがあったり、違う方面に向きを変えたしてしまいます。
それゆえ、不安定である感じがしますが。

せっかく人なんだからと、恐怖とか不安定さをともなっても体験したほうが不安定の脱却にもつながって良いのかなぁとも思います。
Commented by takibi-library at 2006-10-15 20:43
対人関係への不安は、金銭の不安と違って、しないに越したことはないと片付けることができないところが難しいですね。
学生のうちはまだ自分のためらいに正直になって大丈夫だと思います。でも、「この人と話をしたいなぁ」「いっしょに映画を見てみたいなぁ」と思ったら、その気持ちにも正直になることが大切です。そして、そういう相手はきっと出てきます。

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