「なるほどの対話」読了

なるほどの対話
河合 隼雄 / / 新潮社
ISBN : 4101359512




前の職場の同期、Kさんから借りていた本(Kさん、読み終わったよ~!)。心理学者の河合隼雄さん、作家の吉本ばななさんの対話集です。

私は吉本ばななさんの作品をひとつも読んだことがありません。ちょうどデビュー作の「キッチン」が高校に入ったころに発売になって、それはそれは人気がありました。しかし、同級生に言われたのです。「(クヌギには)たぶん、物足らないと思うよ。擬音語が多くて、マンガみたい。」
それを受けて、私は「それなら他のを先に読もう」と決め、現在に至っています。おかげさまで読みたいと思う本がなくなることはなかった、というだけで、意識して避けていたわけではないです。でも、やっぱり同級生の言葉は引っかかっていたかもしれません。平積みになっていても手に取らなかったわけですから。

でも、この本はおもしろかったです。
河合さんの話の上手さは「村上春樹河合隼雄に会いに行く」でわかっていましたが、吉本さんの作家としての信条や、作品への想いがよく伝わる言葉を吉本さんからしっかり引き出していたように思います。その結果、今、吉本さんの本が読んでみたくなっています。



吉本さんの言葉
読者が作品を読んでいる間だけでも、その人の気持ちを自由にすることができないと、作家にはあまり存在意義がないのかなあと思うんです。その自由というのは、気分をよくするということだけではなくて、気分が悪いことも含めて、自由というものを書けていないと、だめ・・・だめなような気がするなあ。でないと、読んで、ただ時間をつぶしただけの小説になっちゃう。
こういう気持ちで書いてくださっている本、読みたいなぁと思いました。

実際、お気に入りの村上春樹さんの小説を読んでいるとき、確かに私は自由になっています。小説が作る世界の中で自由に考え、感じ、歩き回っているんです。おもしろいなぁ、読んでよかったなぁと思う本はそういう本ですね。
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by takibi-library | 2007-01-04 20:02 | いつも読書 | Comments(0)  

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