「それからはスープのことばかり考えて暮らした」読了

なんてことない話なのですが、サンドイッチとスープ、映画館、ラーメン屋さん、そういう私が好きなものがちりばめられているせいか、飽きることなくぐんぐんと読みました。そして「図書室たき火にも、やっぱりスープがいるな」と勝手に妄想して、うんうんとひとりうなずきました。

でも、実際のところ、スープってなかなか不憫な立場におかれていると思います。最近はSoup Stock Tokyoのようなお店(ちょっとしょっぱいけど、けっこう好き)もできましたが、ランチセットについてくるスープとかって、なんか申し訳っぽくて、そんな「僕だって仕方なしに来てるんです」と、所在なげな感じがします。なんだかかわいそうです。

この本には、とてもおいしいスープを作れる女性と、とてもおいしいスープの思い出を持つ女性が出てきます。彼女達はそれぞれに異なった魅力を持ち、のびのびと生きています。そして、迷う主人公に、ときおりそれとなく大きなヒントを与えてくれます。
スープの意外な深さをわきまえている彼女達は、やはり只者ではないのかもしれません。

そして巻末には、主人公が完成させて、名前が決まらないままで終わった、「名なしのスープの作り方」が出ています。読むと簡単ですが、自分で「コレだ!」というところまでたどり着くには、相当時間がかかりそうです。

それからはスープのことばかり考えて暮らした
吉田 篤弘 / / 暮しの手帖社
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by takibi-library | 2007-02-20 22:55 | いつも読書 | Comments(0)  

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