「カフェをはじめたくなる本、カフェをやめたくなる本」読了

図書館で、なんとなーく借りてみた本。
でも、お店を離れたことについて、今、自分なりに総括しようと思っていて、その参考にはなりました。

青山に実在した、デザートカンパニーというカフェの立ち上げから閉店までを同店の経営者が語っています。
うまくいったこと、うまくいかなかったこと、どれも(たぶん)正直な話だと思いますが、どうしても、ファッショナブルなイメージ、ドラマチックな言葉を選んで描いているような印象が、私にはちょっと鼻につきました。

読んで、立ち上げの時点で「甘いなぁ」と思ってしまいました。1998年2月から話は始まるのですが、自分が行きたいカフェを作りたいという気持ちの勢いだけで進んでしまっていて、よくこの本を出せるまで店がもったものだと不思議になるほどです。

けれども、短い期間ですが青山で働いてみて思ったことでもあるのですが、それはあの土地の持つエネルギーがあったからだと考えています。
あの街には、新しくておしゃれなものに対して寛容で、それが行き過ぎて、ときどきバブル的な過剰評価をする土地柄があるような気がします。それが「青山」という地名の持つ付加価値でもあります。それが、デザートカンパニーを育てたと思うのです。

そして、私はその価値に追いつけなかったのだと思います。それは私が値打ちのない人間だとかいう卑屈な気持ちではなくて、私は青山に合わなかった、というだけのことです。

こういう気づきは大事だとは思うけれど、気づくまでの作業はなかなかしんどいものですね。

カフェをはじめたくなる本、カフェをやめたくなる本
塚本 サイコ / / ギャップ出版
ISBN : 4901594362
[PR]

by takibi-library | 2007-03-06 11:23 | いつも読書 | Comments(0)  

<< 「或る『小倉日記』伝」:ミステ... 「黒い画集」読了 >>