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「重力ピエロ」読了

ヨシカズさんから教えてもらった、伊坂幸太郎さんの「重力ピエロ」を読みました。

はじめて読む作家さんでしたが、親子とは?血のつながりとは?という重いテーマを持ちながら、物語は軽やかで、微笑ましく、読み終わったあとにちょっと心強くなるような本でした。

そして、ところどころに、遺伝子研究、芸術、ネアンデルタール人とクロマニョン人、「カラマーゾフの兄弟」、「山椒魚」、「走れメロス」、桃太郎の解釈、バタイユ、ガンジーの言葉・・・と挿話やモチーフがたくさんあります。
私はこういう幕の内弁当的な「いろいろなものが少しずつ」というのが好きなので、読んでいてそれらに出くわすことがいちいち楽しかったです。

私にとっては登場人物も魅力的でした。喜怒哀楽がすぐわかる主人公・泉水、ちょっと変っているけどクールな弟・春、二人の両親、探偵の黒澤さん、"夏子"さん、泉水の職場の同期・英雄など、くどくなく、でもくっきりとした存在感がありました。
とくに、泉水と春のお父さんと、探偵の黒澤さんが私のお気に入りです。

伊坂作品、もうちょっと読んでみたいと思います。

重力ピエロ
伊坂 幸太郎 / / 新潮社
ISBN : 4101250235

by takibi-library | 2007-03-11 14:33 | いつも読書  

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