寝しなの読書:川上弘美著「おめでとう」

「高丘親王航海記」以来、寝る前の読書が習慣づいてきました。
これをやると夜更かししがちなので、なるべくしないように努めてきたのですが、やっぱりふとんにくるまって、ゴロゴロぬくぬくしながら本を読むのは楽しいです。

おとといはこれを読みました。

おめでとう
川上 弘美 / / 新潮社




はじめて読んだのはずいぶん前です。でも、この本についてはそれっきりではなく、ところどころ読み返しています。恋愛短篇集ですが、感じのいい料理も出てくるし。
そう、読み返す本の条件は、好感の持てる食べものや食事の場面があること。これは私にとってはもはや必要条件かもしれないです。

「ありがとう」の中でのお気に入りメニューは「鴨鍋」です。
うちではやったことがないけど、おいしい鴨さえ手に入れば簡単そうなので、その「手が届きそうな」ところも気に入っています。そして、この鴨鍋が出てくる「冬一日」というお話も気に入っています。

「冬一日」はこの本に収められている他のお話より、リアリティがあります。
川上さんの作品は共感できたとしても、どこか現実味のないものが多く、それは川上作品の持ち味でもあります。でも、ときどきそのふわふわとした感じが薄気味悪いというか、私はそれにちょっと警戒してしまうときがあります。その苦手な部分が「冬一日」には少ないのです。
ただ、寝しなのゆるんだ頭で読むには、そのふわふわ感も悪くないです。

どんな本でも眠くてたまらなくなるまで読んだらベッドから出て、脱いだ上着をおいて、灯りを消して、もう一度ベッドに戻ります。そのときのベッドのぽにゃっとした温かさが幸せな感じがするのです。それが寝しなの読書のいちばんの楽しみ。
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by takibi-library | 2007-04-06 11:14 | いつも読書 | Comments(0)  

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