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「不毛地帯(二)」:どうして、どうして?

大作「不毛地帯」、順調に読み進めています。主人公・壱岐正が、商社マンとしての腕力を次第に身につけていくようすがおもしろいです。情報戦、政界工作・・・ライバルをイカに出し抜くか、先が早く知りたいけど、ゆっくり読まないと、なにが起こっているか理解ができず、やきもきします。

ところで、壱岐正は、(一)では自分の大本営参謀としての人脈を防衛庁対策に利用されることを固辞していましたが、(二)では、何かしらの理由で、それを受け入れているのです。
(一)から(二)に変わったとたんに、あそこまで頑なに拒んでいた防衛庁の幹部となったかつての上官や陸大の同期たちへの接触を試みるようになっていたのが、ちょっと唐突な感じがしました。

なぜ、彼はあそこまで変わってしまったのか・・・おそらく、このことは彼が生涯迷い、悩み続けることなのかもしれません。この疑問は最後まで持ち続けて、私なりの答えを見つけたいところです。

不毛地帯 (2)
山崎 豊子 / / 新潮社
ISBN : 4101104166

by takibi-library | 2007-04-16 22:27 | いつも読書  

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