「人情裏長屋」:久々の人情話

久しぶりに山本周五郎を読んでいます。
5月に観た歌舞伎の「泥棒と若殿」の原作も入っている、長屋ものを集めた1冊です。

長屋ものと言っても町人の話ばかりではなく、武士や武家の話、「泥棒と若殿」のように、町人と武士の交流を描いたものもあります。どれも人情に溢れ、こっけいなところもあり、ほろりとさせられる「いい話」です。

私はあまのじゃくなところがあって、あまり「いい話」を信じないというか、すなおに楽しめないときがしばしばあります。でも、山本周五郎作品ではそれがありません。めでたしめでたしの結末にはほくほくしますし、痛快な結末には「よっしゃ」と小さくこぶしを作ります。そんな、嫌味のないクリアな味わいが気に入っています。

今のところ読んだ中で、「風流化物屋敷」がおもしろかったです。妄想の激しい武家の娘の備忘録(日記)がかなり笑えます。若い娘の思い込みと、突っ走りが愉快です。


人情裏長屋
山本 周五郎 / / 新潮社
ISBN : 4101134324
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by takibi-library | 2007-07-12 23:10 | いつも読書 | Comments(0)  

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