「鴛鴦の間」読了

このくらいあっさりと読み終わる本でした。

おもしろかったのですが、ちょっと結末が・・・駆け足というか無理矢理というか、しまりのない感じがしました。けれども、何だかんだで読ませてしまう、構えず楽しむにはちょうどいいところでしょう。

「鴛鴦(えんおう=おしどり)の間」というタイトルは読み終わってみると皮肉です。鴛鴦の間は、主人公が受け持ちになる連れ込み宿の部屋の名前なのです。入れ替わり立ち代り、それなりに事情のある男女が訪れ、時間を過ごし、帰っていきます。そして、また来るときは同じ相手とのことも、違う相手とのこともあります。
そんな職場で一見割り切っているようなそぶりで働く主人公ですが、結婚や母性を神聖視する、実は保守的なところがあります。そのため、ドライに見せたいという見栄と、潔癖な本音を両立させようとして、ちぐはぐな言動をとるのでやきもきしました。
そのように、主人公をはじめ、男も女も生々しく描かれてしまいます。とくに女のいやなところのほうがくっきり見えてきます。

男女の関係は神聖もないし、汚れきったものでもない、その間を行ったり来たりしなければならないからうれしくも、おもしろくも、やるせなくも、情けなくもあるのだなぁと思いました。
せめて、自分の行動について言い訳をしない、人のせいにしないようにしたいです。

まぁ、そんな教訓を得るような、堅苦しい本ではありませんが・・・。

鴛鴦の間 (1957年)
舟橋 聖一 / / 文芸春秋新社
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by takibi-library | 2007-07-15 15:22 | いつも読書 | Comments(0)  

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