「太陽の塔」読了

おもしろかったのですが、結末がちょっと弱く、カタルシス少なめでした。でも、手放すほどのマイナスではないし、森見作品を他にも読んでみたくなるにはじゅうぶん魅力的な1冊です。

主人公たち、"華がない"大学生活を送る男の子たちは、カラダはもうムダに男臭いんだけど、ココロはまるで"肉球"のようにやわらかくいたいけです。いたいけなのはまさに、書き出しからしてそうなのですが、髪が半分白いホールデンと一緒。
ただ、彼らにはホールデンにはないものがたっぷりとあります。それはご近所感というか、リアルに嗅覚を刺激しそうな暑苦しさ。どんなにインテリぶっても、哲学語っても、隙間からそのムダな男臭さが染み出ています。
それが「いいぞぉ」と思えるのは、もともとの私の気質なのか、年齢のせいなのかが興味あるところではありますが、私は彼らが大好きです。

ふられ男が妄想ワールドを冒険するこの話。ばっかじゃない!という男女はいっぱいいると思いますが、主人公たちよりは年齢的に大人の私は、これを読んで素直に笑い転げられる大人でよかったと思っています。

太陽の塔 (新潮文庫)
森見 登美彦 / / 新潮社







大人の男性にしてみると、過去の自分の恥ずかしい部分を暴露されているような気持ちになっていたたまれなくなることもあるかもしれません。
それはそれで、センチメントにひたれていいのかな。
[PR]

by takibi-library | 2007-08-22 20:41 | いつも読書 | Comments(0)  

<< 事件はどこで? 「太陽の塔」:男の子はつらいよ。 >>