「密やかな結晶」:いいかも。好きかも。

先日美容師さんに教えてもらった小川洋子さんの作品です。

全体の20%ほどを読みましたが、先が気になります。今も読みたい。早く読みたい。
多少なじめないところもあるけれど、それは「まだ、なじめない」だけ。問題のない範囲だと思います。
裏表紙の作品紹介より
記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。
島では数日に一度、何かが消滅します。ほんの一瞬の悲しみ、よるべなさが過ぎると、人々は何事もなく元どおりの暮らしに戻っていきます。

しかし、主人公は消滅を恐れています。ものがなくなり続けて、「島のすきま」が増えることに。そして、そのことを打ち明けます。相手は、昔主人公の家で家政婦をしていたおばあさんの夫にあたるおじいさんです。
おじいさんはこう言います。
「確かに、昔に比べて島のすきまは増えたかもしれません。私が小さい頃は、もっと、何と言うか、島全体にぎゅっと煮詰まったような空気が満ちておりました。でも、その空気の目が粗くなるにつれて、私たちの心もまた薄められてきました。それでバランスが取れているんじゃないでしょうか。つまり、浸透圧の法則と同じです。バランスというのは、崩れることはあっても、ゼロになることはありません。ですから、大丈夫でございます」
この言葉が今のところいちばん印象的です。もしかしたら、すべて読み終わってもそう思っているかもしれません。そのくらい、ひっかかりもするし、共感もしています。

これからこの島は、主人公をはじめとする島の人々は、どうなるのだろう。予想が全くできません。

密やかな結晶 (講談社文庫)
小川 洋子 / / 講談社
ISBN : 4062645696
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by takibi-library | 2007-12-01 23:59 | いつも読書 | Comments(0)  

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