「家族八景」読了

今日は久しぶりに日中家でのんびり過ごせました。このところ、休みのたびにちょこちょこと出かけていて、なんにもしない日が少なかったので、貴重な休日らしい休日です。おまけに夕飯は友だちの誕生日会があったので、夕飯の支度の心配もない!
そんなわけで、午後は部屋の”未読袋”の中からテキトーに選んで、ベッドでごろごろしながら過ごしました。

筒井康隆さんの”七瀬シリーズ”の第1作です。前から読んでみたいと思っていたので、古本屋さんで見つけたときに買っておいたのでした。

七瀬は人の心を読めるテレパスで、その能力を隠すために、短期間の家政婦の仕事を選び、いろいろな家庭を転々としています。彼女が雇われた8軒の家のエピソードが収められているので「家族八景」です。

家族ひとりひとりが雑多な思いを抱えながらひとつの家に暮らしているところへ、七瀬が現れます。彼女のテレパシーによってその雑多な、あるいは本音の気持ちが明るみになるとき、家族が、または家族の何人かが内側から崩れていきます。
七瀬はその崩壊を想定して、テレパシーを使うときもあるので、それは独善的に思えることもなくはありません。けれども、七瀬なりにそれしかないというギリギリの判断の上でのことであることも伝わってくるので、そこにはせつなさや悲しみが広がります。

正直なところ、この連作短編で描かれる”中年の心”にいささかショックを受けました。もちろん、この作品が書かれた時期と現在とでは、人々の考え方も、選択肢も、自由度も違うとは思いますが、年をとることが怖くなりました。

そうか・・・私ももうすぐ中年になるんだなぁ。

家族八景 (新潮文庫)
筒井 康隆 / / 新潮社
ISBN : 4101171017
※私が持っているのは昭和62年版、真鍋博デザインの表紙です。
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by takibi-library | 2008-05-06 22:53 | いつも読書 | Comments(6)  

Commented by K at 2008-05-10 13:08 x
友人Kです。

七瀬シリーズ!懐かしい!!
ジュブナイル小説で始まったはずなのに、最後は
全然違った話になっていたことを覚えています。

ドラマにも何度かなってますよね。
Commented by takibi-library at 2008-05-11 00:08
コメント待ってましたよ(笑)。
前にKから聞いて、いつか読まねばと思ったのだもの。続きはどこかの古書店で見つけたらぼちぼち読もうと思っています。
ドラマ化されていることは知りませんでした。ちょっと調べてみようっと。
Commented by K at 2008-05-11 22:58 x
七瀬再びは最近もドラマになったみたいですね。

筒井さんは、最近はあまり読んでないですが、本当天才だな~と思います。
Commented by takibi-library at 2008-05-12 08:29
どうやらNHKでこの秋にも「七瀬ふたたび」のドラマが放送される模様です。楽しみ。
「家族八景」を読んで思ったのは、筒井さんは一度はまっておくべき(?)だということ。今年中に何冊か読みたいです。
Commented by K at 2008-05-12 10:18 x
たびたびKです。

物語以外だと、日記式エッセイの「日日不穏」が面白かったな~。
たしか角川の野生時代に連載されてました。
図書館で探してみよっと。
Commented by takibi-library at 2008-05-13 01:15
このタイトル・・・(笑)。
私は明日図書館で、海外文学を借りる予定です。

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