「柘榴のスープ」読了

「クヌギーが読んだらおもしろいと感じる気がする。私は読んだことないんだけど」と、不思議なすすめられたれ方をした1冊です。図書館で借りて、避暑中に読みました。
革命の最中にイランからイギリスに渡った三姉妹が、ロンドンを経てアイルランドの小さな街でペルシア料理のレストランを開く話です。街の人々との交流といさかいから、小さなコミュニティゆえのこっけいさと閉塞感が自然に描かれています。また、その日常生活の合間に、三姉妹がイランから引き連れてきてしまったそれぞれの葛藤がバランスよく語られるので、穏やかな中にもしまりがありました。

最近読んだ「サフラン・キッチン」に続く、イラン革命がらみの物語です。偶然とはいえ、海外作品で近い設定の小説を読む機会はそうないので、比べてみたいと思います。

―似ているところ
イランでの過去について、ちらちらと回想形式で語られるところ。
登場人物にとってはつらくて言葉にしたくないというところなのだけれど、私には「言わなくてもわかるでしょう(わからないのはあなたの知識量と理解力の問題)」と言われるような印象を受けてしまいました。
―似ていないところ
読後感。「柘榴のスープ」のほうが、終わった感がしっかりある。
―どちらが好きか
「柘榴のスープ」。食べものがおいしそうだから。

だけれども、作者や訳者の方がちょっとグロテスク好き?なようで、ちょっと私には趣味が悪いなぁと思う描写や比喩がありました。あくまで個人的な好き嫌いですが、それっているの?と気になりました。

食べものは本当に香りが漂ってきそうです。そしてなんとレシピつき。イーストが生なのかドライなのか書いていないような、あんまり親切なレシピではありませんが、訳者の方はひととおり作っておいしく召し上がったようです。材料も入手方法に悩むものが多いのですが、作ってみたくなりました。
宮脇さんの「似たり焼いたり炒めたり」にペルシア料理はなかったっけか・・・。

と、いちゃもんも多々ありますが、Uブックスになったら買ってもいいなーと思いました。

柘榴のスープ
マーシャ メヘラーン / / 白水社
ISBN : 4560027463
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by takibi-library | 2008-08-14 18:50 | いつも読書 | Comments(2)  

Commented by saheizi-inokori at 2008-08-14 20:09
私も読みました。
とても面白かった記憶があります。
ご無沙汰でしたね。
Commented by takibi-library at 2008-08-15 08:36
街の住民たちが個性的でしかもわかりやすい“よくいるタイプ”なのがよかったです。
saheiziさんのブログ、いつもしっかり書き込んでいるのを読むとコメントを書く前に満足してしまいます(笑)。

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