「食堂かたつむり」読了

うーん・・・微妙でした。

あるときから、あまのじゃくスイッチが入ってしまって、あら探しをしてしまいました。そのままの気分でいうと、都合がよすぎるあまり何ごとも唐突で薄っぺらくなってしまったようです。
食堂って、ささやかで、おだやかで、地に足の着いた印象ですが、そこで起こることがあまりにカラフルなことと、主人公が感情にまかせてエキセントリックな行動(坊主頭にするとか)に出ることが、私にはしっくりきませんでした。

こんなふうに素直に楽しめなかったのは、主人公を時おり襲う悪意の描かれ方が苦手だったことがきっかけです。
行為や言葉が、誰もが持っているはずの悪意ではなく、本当に底意地の悪いものであるように、時間をかけてゆがめた心からの発露であるように感じてしまいました。物語全体ではスパイス的なエピソードのはずが、私にはその味が口いっぱいに広がってしまったようです。

どうしてこんな意地悪に読んでしまったのでしょう。
かわいい表紙に似合わず、いろいろ思い悩まされた1冊でした。少し時間をおいて再読したいです。

食堂かたつむり
小川 糸 / / ポプラ社
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by takibi-library | 2008-09-04 22:15 | いつも読書 | Comments(2)  

Commented by bara_aya at 2008-09-05 20:31
本ってほんとに(ダジャレじゃなく)読む人やタイミングや体調やいろんな要素で受け取り方が違うなーってつくづく思いました。
同じ作家や本が好きでも。
改めて言葉や文章の力を、クヌギーさんの感想を読んで実感してしまいました。
Commented by takibi-library at 2008-09-05 20:42
タイミングとか、巡り会わせって人も本も一緒だなーと思います。
今仲良くしている友だちとも、もっと若いときに出会っていたら好きになれなかったかもしれません。不思議です。

ところで、「食堂かたつむり」のジュテームスープは「それからはスープのことばかり考えていた」の名なしのスープと似ていると思いまました。この発見にはうきうきです。

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