カテゴリ:くらし( 564 )

 

もやしの罠

わたしはもやしの罠にかかって、たぶん、もう一生抜けることはできない。

むかし、テレビの料理番組で、プロの中華料理人が「もやしは根を取り除いて調理する」というのをやっていて、それが頭の片隅に残っていた。それをふと思い出したある日、時間もあって、実践してみた。

以来、もやしを調理するときに、根を取らずにいられなくなってしまった。「根切りタイプ」でもそのまま使わず、少しの根も取り除く。これが、もやしの罠だ。

これは、あくまでも自分が調理をする場合に限られていて、出された料理に根つきのもやしが入っていても、気にならない。

どうして取らずにいられないのか。それは、取った根のかたまりを見てしまったからだと思う。もやし本体(?)についているときは、根ももやしの一部なのだけど、ひとたびちぎりとると、それはもやしではない、食べものらしくもない、茶色いもじゃもじゃだ。そのもじゃもじゃは、正直、食べたくない。
この感覚は、散髪のとき、床に散らばった髪の毛が、もう自分のものではない、掃除されるものであることと近いと思う。

だから、これから「たまにはもやしの根を取ってみようかしら?」と思っている人は、この先ずっと、もやしの根を取り続けることをいとわないと覚悟をして臨んでほしいと思う。そして、根を取った後の、くすみのない白いもやしの山に、小さな満足を覚えることを楽しみに。
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by takibi-library | 2016-08-05 10:34 | くらし | Comments(0)  

ごままん

「ごままん」というのは、やはり珍しいのだろうか。

大すきなごままん。維新號のごままん。
説明書きには、
異色のオリジナル商品で、甘味はあんまんより強く個性的です。
大きさは、他のおまんじゅうの約3分の2くらいと小さく、各素材のハーモニーを程よい甘さの中で楽しんでいただけます。

とあるだけ。自分で「異色」と言い切っている。よく読んでも「すごく甘いらしい」以外の味の想像がつかない。

はじめて買ったときは、ちょっとした冒険心からだった。でも、それを発揮した甲斐あって、以来、肉まん+ごままんを買うのが決まりになった。
大きさはほかのおまんじゅう(肉まん、あんまんなど)より小さいけれど、なぜか蒸し時間は同じ(そう、なぜか)。それでも食べたい。そのくらい、気に入っている。

味のポイントは「各素材」。甘い甘いすりごまに、ドライフルーツとナッツ(レーズン、オレンジピール、クルミ、松の実)が、混ぜ込んであるのだ。ちょっとした酸味と、ナッツの歯ごたえ、白い砂糖の甘さがガツンときて、妙に気分が高揚する。
そして、ほかのおまんじゅう同様、皮がおいしい。弾力があって、歯切れがいい皮。

ほんとうは週に1回くらい食べたい気がするけれど、あの強烈な甘さ……頻繁に食べることにはちょっと罪悪感が伴う。たま~にデパ地下をうろうろしたときに、思いだせたら買うくらいがちょうどいいのだと思っている。
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by takibi-library | 2016-07-26 17:58 | くらし | Comments(0)  

ドーナツにおける「リング原理主義」

わたしはドーナツがすきだ。
家から歩いていける範囲にミスドがないことは実に嘆かわしい。けれど、最近はコンビニがドーナツを売りはじめ、ふだんコンビニに行くことがないわたしの、いただきもののQUOカードの使い道としてダントツ一位の座を獲得している。
そのくらい、ドーナツがすきだ。

5月の終わりに東北へ行ったときは、まさに僥倖であった。3日間、毎日ドーナツを食べた。同じ店の、いろいろな味のリングドーナツ。
そして、食べ続けたからこそ、気がついたことがある。

その店はおいしいと評判だけれど、市街からは電車で一駅のところにある。それが、わたしが訪ねて行くのに合わせるかのように、ターミナル駅に隣接する商業ビルに短期出店していた。新幹線で出かけるからにはと、あれもこれもと予定を詰め込んでいる身には、ありがたいかぎり。新幹線から降りて、そのまま店に向かった。

その店のドーナツはすべてイースト生地のものである、というところが、ツボだ。それほど大きくもないショーウィンドウをすみずみまで何度も見まわした。目を奪われるのは、やはりリング型のドーナツ。
穴のない、なかにクリームがつめてあるタイプも、説明書きを見るととてもおいしそう。クリームチーズとイチゴとか、スポイトでコーヒーシロップを自分で流し込むティラミス風とか、ぜったいおいしいやつだよ!と思うものばかり。でも、「ドーナツを食べるぞ」という心には、どうもしっくりこない。そして、リングドーナツのなかから、とりあえず2種類(おいしく食べられる数)を買った。
もちろん、あと2日、毎日通うことも店員さんに宣言した(もちろん、する必要はない)。

はたして、ドーナツはおいしかった。あえて宣言した自分をほめたくなるくらい。食べながら、「明日はどのドーナツを買おう」と思うくらい。

食べながら考えたときは、穴なしも試してみようなどと思ったものの、いざショーウィンドウの前に立つと、リングドーナツのほうが迫ってくる……というのを2日繰り返して、3日間、けっきょくリングドーナツばかりを食べた。

家の近所のパン屋には、リング型のドーナツがない。あるのは、あんドーナツとツイストドーナツ。だから、形に惑わされず、その日の気分と体調に合わせて選ぶ。穴の開いたドーナツがなければないで、ほかの形だろうと気にしない。

けれど、どうしたことか。ひとつリングドーナツがあれば、もうそれしか目に入らない。やはり、ドーナツ=リングなのだ。その穴に何があるのかはわからない。でも、それはたしかに魅惑の存在だ。
わたしがこんなにドーナツの穴に執着しているとは、知らなかった。

ところで、3日連続でドーナツを食べて以来、そういえばドーナツを食べていない。すきとはいえ、健康に気を付けるくらいには大人であるので、ドーナツを食べるのは月に1度か2度。2、3か月分食べたと思えば、このくらい間が空いてもしかたないのだろう。
でも、こんな文章を書いていれば、まぁ食べたくなるもので。明日は、穴がないやつでもいいから、ドーナツが食べたい。
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by takibi-library | 2016-07-03 13:43 | くらし | Comments(0)  

ジェラートにまつわる話

ジェラートっていう言葉を知ったのはいつごろか、よく思い出せません。はじめてその名前のものを食べたのはたしか、デパートの地下にできたお店で、感想は「やわらかいアイスクリームだな」という程度で、とくべつおいしいものとは思いませんでした。

それからだいぶたった、けれども今からずいぶん前に、ジェラートはわたしが思っていたよりももっとおいしいものだということを聞いたことがありました。
ジェラートをアイスクリームの一種としか思っていなかったそのときに聞いたことで覚えているのは、その人が行く(イタリアの)お店では「二つか三つの味を一緒に盛ってくれて、それを食べると、ジェラートやソルベのやわらかさがおいしいっていうことがわかるよ」というものでした。「やわらかいまま、混ざりきらないで、味が絡み合うのがおいしいんだ」とも。

ということをすっかり忘れていたまま、今日、はじめてGROMのジェラートを食べました。ピスタチオとイチゴ、お店の名前のついたビスケットとチョコチップが入った「GROM」ってのを。

食べて、やわらかいのになかなかとけないんだな、と思って、ふと「やわらかいまま、混ざりきらない」が思い出されました。おいしかった。

メールアドレスとか、携帯電話とかをたいていの人が持っていなかった時代の話。
教えてくれた人が今どこで何をしているのかもわからないけれど、連絡を取りたいとも思わないけれど、あのときいいこと聞いたんだなって、ちょっとうれしかった。

すっかり忘れていたことを、人はなんだってふいにおもいだしたりするのだろう。


というのは、文庫本葉書用にある本から引用した一節ですが、ほんとうにそうだな、と思います。

GROMって
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by takibi-library | 2012-05-05 16:01 | くらし | Comments(0)  

なぞのケーキ、「トロンコ」

「トロンコ」。丸木をかたどったケーキの名前です。

昭和35年初版の「家庭でできる和洋菓子」(婦人之友社)に「トロンコ」の作り方が載っているのですが、この、母が結婚した頃に買い求めた本以外で「トロンコ」の名を見たことはありません。
わたし自身が中学生か高校生になると、「ビュッシュ・ド・ノエル」という言葉を覚えて、丸木の形をしたケーキの名前として呼び習わしてきました。

今年のはじめ、空想製本屋さんの製本教室で、母が使い込んで、わたしがらくがきをしたこの本を糸とじ、布張りで製本したのですが、そこでも教室のみんなで「トロンコって?」と話しました。
それでも、あえて探究心を持たず、へんなの、と思って過ごしてきたのですが、思いがけずヒントが舞い込んできたのです。

ある宅配ピザのお店のクリスマスメニューのチラシに「Tronco di natale」というロールケーキが出ていたのです。しかし、残念なことに、写真を見る限り、フルーツをちりばめてあるものの、どう見てもふつうのロールケーキで、丸木らしさはこれっぽっちもありません。

トロンコとはロールケーキのこと?

どうもすっきりしないものの、イタリア語にはtroncoという単語がある、ということがわかったので、わかりそうなNさんにこっそり質問したところ、伊英辞典で調べてくれました。

tronco=trunk

つまり、木の幹!やはり、そうだったのか!

結局のところ、tronco di nataleは、フランス語だとbûche de Noëlになるわけで、みんなクリスマスの薪ということなのでした。

でも、昭和30年代に、なぜイタリア語の名前をつけたのだろう。
ほかには「ロシア菓子(一)」(三まである)みたいな、工夫のない名前もついているのに、トロンコだけ、イタリア語。

意味はわかったけれど、不思議な感じはまったく抜けないのでした。
でも、なんか楽しかったから、よしとする。
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by takibi-library | 2011-12-08 21:12 | くらし | Comments(2)  

「見つけてもらうのも楽しむかくれんぼ」を見た話

先日、いつものように庭園美術館で昼ごはんを食べていると、わたしの近くで小学校の新一年生とおぼしき女の子ふたりが、かくれんぼをはじめました。
彼女たちが取り決めた範囲は「ここは、あんまりかくれんぼには適していないのでは?」と思えたので、どうするのか気にして見ていました。すると、思わぬ展開に。

全然隠れてないじゃん!
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by takibi-library | 2011-04-16 14:11 | くらし | Comments(0)  

庭園美術館でひとり花見

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いい天気。職場に戻りたくない。
本気で考えたけど、コートを置いてきたのに気づいて断然。
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by takibi-library | 2011-04-06 13:00 | くらし | Comments(0)  

車麩とセロリのごま煮を作ってみた。

月に2回届く野菜の宅配サービスをずっと利用しています。そのときに収穫できるものを詰め合わせて送ってくれるのですが、年に1度、毎回頭を悩ませるものがあります。

それは「セロリ1株。ばらすと大体15本前後、白菜より大きい株です。
これをどう消費するか。生野菜をあまり食べないので、ポトフに1人1本ずつ入れたり、酢漬けにしたり、ツナサラダを作ったり、スープに毎回入れたり、牛肉と炒めたり・・・このくらいが限界で、当然半分使うのがやっと。

先週の木曜日に届いて、地道に消費を続けている今週、地震のあとはじめて往来堂へ行きました。そこでまんが師匠であり往来堂の実用書担当のHさんにセロリについてこぼしたところ、「これ、おいしかったよ」とレシピ本をみせてくれました。
それが「車麩とセロリのごま煮」でした。

今夜は妹が出かけているので、試作のチャンス到来。さっそく作ってみました。
レシピ本はその場で読んだだけで買わずにすませたので、調味料なんかはかなり適当ですが、おいしくできました。おそらく、にんにくを使うのが味のポイントだと思います。思い切ってしっかり煮て、セロリをやわらかくしてみたら、とてもごはんの進むおかずに大変身。

Hさん、ありがとう。今度、にんにくを控えてお弁当のおかずにもアレンジします!

ちなみに、今日の献立。
アジフライ(千切りキャベツ、セロリ酢漬け)、車麩とセロリのごま煮、きんぴらごぼう、油揚げのみそ焼き、ごはん。
ええ、ひとりの夕飯です。
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by takibi-library | 2011-04-02 20:05 | くらし | Comments(0)  

手紙とTwitter

地震のあと、手紙を書くことが増えています。増やしているとも言えます。

メールはすぐ届いて、すぐ安心できる。手紙は2、3日かかることもあるし、返事が来なくてかえって心配になるかもしれない。
でも、わたしはうれしいです。ポストを開けたとき、きれいな絵はがきや、淡い色あいの封筒を見つけること。字の感じだけで「○○さんだ!」とわかること。

今日もふたつ送って、ひとつ受け取りました。
送ったうちのひとつは、人を介して届けてもらうので、だいぶ時間がかかるかもしれません。無事に届くことを祈っています。

手紙は好きですが、メールも楽しく使っています。でも、Twitterは・・・アカウントはずいぶん前に取ってあったのだけれど、ずっとほったらかしにしていました。
ふと思い立って、ちゃんと使ってみようと思います。さっき、ブログを更新したらツィートするように設定したので、このあとチェックです。
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by takibi-library | 2011-03-31 22:03 | くらし | Comments(0)  

食べもののこと。

放射能の情報は、判断が難しいです。「直ちに影響は出ない」とは、食べていいのかいけないのか、それなりに理解力や読解力はあると思うけれど、行動を決められません。意地悪なことを言うと、解説している先生の家の食卓が見たいです。

けれども、「市場に出ているものは問題ない」と言われれば、わかります。あとは信じるか信じないか。
わたしはとりあえず信じる派。

今日の夕飯は、煮魚(三重県産ぶり)、するめいか(富山県産)刺身、ふーチャンプルー(栃木県産にら使用)、とん汁(埼玉県産ほうれん草使用)でした。

材料は近所のスーパーで売っていたものをふだんどおりに買ってきました。
ふだんどおりにおいしかったです。
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by takibi-library | 2011-03-23 22:43 | くらし