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「寝ぼけ署長」:作者のまなざし

「寝ぼけ署長」、楽しく読んでいます。

いつも居眠りばかりの警察署長、五道三省には"寝ぼけ署長"というあだ名がついていて、ぽってりした体型もあり、ちょっとさえない感じです。でも、署長が離任してから、実は・・・という功績があり、寝ぼけ署長在任中はずば抜けて市の犯罪発生率が低かったことがあきらかになります。
そしてこの本は、その功績が実際に上げられたときにそばで見ることのできた、元秘書役を務めた警察官が、本の書き手に署長の活躍を語るという形式になっています。

しかし、寝ぼけ署長の人間、とりわけ貧しい者、力の無い者へのまなざしは山本周五郎自身のそれだと思います。私などがちょっと疲れていたり、ひねくれた気分のときに読むと、「なにさきれいごとだよ」と思うかもしれないような慈悲深さです。

裏長屋の暮しをみ給え、かれらは義理が固い、単なる隣りづきあいが、どんな近い親類のようにも思える、他人の不幸には一緒に泣き、たまに幸福があれば心からよろこび合う、……それはかれらが貧しく、お互い同士が援け合わなければ安心して生きてゆけないからだ、間違った事をすれば筒抜けだし、そうなれば長屋には住んでいられない、そしてかれらが住居を替えることは、そのまま生計の破綻となることが多いんだ、なるべく義理を欠かないように、間違ったことをしないように、かれらはその二つを守り神のように考えて生きているんだ、かれらほど悪事や不義理を憎むものはないんだよ

このくだりを読んで今は心温まっていますが、それがまたうれしいです。今の私は健全みたいだから。

寝ぼけ署長 (新潮文庫)
山本 周五郎 / / 新潮社
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by takibi-library | 2007-09-30 20:26 | いつも読書 | Comments(0)  

今日は「ここち」の日でした。

今朝、書くのを忘れてしまいましたが、今日は毎日新聞「ここち」発行の日でした。
ご覧いただけましたでしょうか?

毎日新聞別刷りタブロイド「ここち」

残念ながら、私の推した本は選外となりましたが、近々book pick orchestraのサイトで、選外になった作品も含めた、ハイパーな「ここち」が登場します(今のところ、第1号のみ掲載中)。
こちらもよしなに。

「ここち書店」 Web版
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by takibi-library | 2007-09-29 22:08 | 図書室たき火 実践編 | Comments(0)  

読んでみたい本:「国語元年」

昨日、友達から聞いた本。友達自身はTVドラマになったものを見たらしいのですが、本もありました。

明治時代、「標準語」を作った人の話です。本屋さんで見つけたら入手したいです。

国語元年 (中公文庫)
井上 ひさし / / 中央公論新社
ISBN : 4122040043
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by takibi-library | 2007-09-29 11:53 | いつも読書 | Comments(12)  

「寝ぼけ署長」:山本周五郎の探偵もの

光文社文庫の新訳ホームズ全集を買う決意をして、とりあえず、既刊のうち「緋色の研究」、「四つの署名」、それからこないだ新潮文庫版を読んだ「シャーロック・ホームズの冒険」をAmazonに発注しました。
あとがきでわかったのですが、新潮版には収録されていない話があります。それが光文社版では含まれている模様。楽しみです。

ということで、この秋は探偵ブームということにします。
ホームズが届くまでは、山本周五郎作品では「唯一の探偵もの」との触れ込みの、「寝ぼけ署長」を読むことにしました。
こちらはほのぼの系?ですが、おもしろいです。

寝ぼけ署長 (新潮文庫)
山本 周五郎 / / 新潮社
ISBN : 4101134359
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by takibi-library | 2007-09-28 07:59 | いつも読書 | Comments(0)  

久しぶりに読みたいかも。

ロンドンへ出張した友達が、ロイズ保険の社内ツアーに行ったとのこと。

ロイズ保険!!

彼のブログにコメントを入れようと思ったのですが、他のコメントがあまりにも「違う!」ので、自分のところへ書きます。

平賀・キートン・太一はいませんでしたか?(オフィスにいる人じゃないことはわかってるけど。)

ロイズ保険といったら、彼でしょう。そう、「MASTERキートン」の主人公、ロイズ保険のオプ(調査員)で考古学者、そしてSASのサバイバル教官という経歴も・・・このまんがはおもしろかったなぁ。全巻揃っているのを売ってしまったことをいちばん悔やんでいる作品です。

というのも、ふつうサイズのコミックは増刷が止まって久しいから、大人買いしようにも難しいのです。以前、古書店で見たときは全巻セットで定価の2倍くらいの値がついていました。

しかし、ちょっと調べてみたら、今NHKのBSでアニメやってるじゃないですか! もう半分以上終わっちゃったみたいだけど、さっそく次の土曜日から見なくては。
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by takibi-library | 2007-09-27 07:34 | いつも読書 | Comments(2)  

映画「めがね」を観ました。

月曜日、映画「めがね」を観ました。
「かもめ食堂」のスタッフによる、小林聡美さん、もたいまさこさんが出演する作品というだけでじゅうぶん魅力的ですが、加えて私はめがね好き(透明なレンズのだけで6つ持っています)。だいぶ前から「観ねば!」と目をつけていたのです。

どっぷりと満喫した。
というのが観終わってすぐの感想。壮大なスケールとか、迫り来る感動とかはないのですが、舞台となる島と同じ時間が劇場に流れていたような感じです。
それは「かもめ食堂」のときも同じですが、やはり街(ヘルシンキ)の時間と島の時間は流れ方が違います。島にいるとわからないけれど、外側から見ると、そのうねりの大きさがわかるようなゆったりとした起伏のある流れ。
映画にはそのゆったりとした中の節目が感覚的にわかる人がいます。そういう人がふらりとやってきます。

そして、「かもめ食堂」と同じように、魅力的な食事、とくに朝食が出てきます。
南の島だから!という力みが全くない献立がよかったです。
しかし、「かもめ食堂」よりも好き嫌いが分かれる作品かもしれません。

「めがね」がどうにもつまらないという人は少なくないと推測します。ゆったりとしたうねるような時間の流れが、長すぎると感じるかもしれないし、登場人物についてわからないことがたくさんあるまま終わってしまうし。

でも、私は機会があったらもう一度見たいと思いました。
そして、あの島へ行きたいとも。

筋がわかってしまう話
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by takibi-library | 2007-09-26 21:07 | 鑑賞 | Comments(4)  

「シャーロック・ホームズの冒険」:ワトソン君と関口君

ホームズ、読んでます。あと1つの話でおしまいです。

読んでいて思うのは、ホームズとワトソンは友達なのか?ということです。ホームズは自尊心を隠さず、ワトソンに対して容赦ないし、ワトソンはワトソンでやや露骨にその度を越した様を嫌悪します(でも、ホームズには気にもとめられない)。
ちょっとギスギスしていて、読んでいてあまりいい気分ではありません。

探偵がその補佐役をコテンパンにすることで思い出すのは、京極堂と関口君(京極夏彦さんの作品に登場)です。
でも、ホームズに比べれば京極堂はまだ優しいし、ワトソンに比べれば関口君はずっと気が弱いです。似ているようでも、やっぱり日本人ということか?

ただ、別のこともちょっと考えています。訳の問題です。
今読んでいるのは初版が昭和28年で109刷(すごい・・・)。かなり「そりゃないよ」という言い回しが出てきます。"温かいものぬきの夜食"とか(苦笑)。

そうなると、俄然新訳が気になるわけです。
注釈がなかなか気の利いたものらしいし。

シャーロック・ホームズの冒険
コナン・ドイル / / 新潮社
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by takibi-library | 2007-09-26 20:20 | いつも読書 | Comments(2)  

しばしお待ちを!!

今、書きたいネタはいろいろあるんです。
うっかりしているわけではありません。

書きたいネタリスト

・ワトソン君と関口君のこと
・昨日見た映画のこと
・新しく始まること

そう、今ちょっと新しいことが始まろうとしてるんです。
それは楽しいことです。待っててください。
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by takibi-library | 2007-09-25 22:46 | このブログについて | Comments(3)  

Neuhaus

先日、二子玉川の高島屋へ行ったところ、ベルギーチョコレートのノイハウスのお店がありました。数年前に日本から撤退したのですが、また日本で商売を始めたようです。

ノイハウスHP

ゴディバのチョコレートのおいしさがわからず、ノイハウス派だった私にはうれしいニュース。
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by takibi-library | 2007-09-24 10:37 | くらし | Comments(0)  

「修道院のレシピ」:おもしろいけど、楽しくない。

ひととおり目を通しましたが、メモを取っておこうと思ったレシピはとくになかったです。

それには、この本のつくりに理由があります。
ひたすら分量と作り方のメモ(本当にメモ程度)が1ページに5つくらい、えんえんと綴られます。これが、どうも私には合わないようです。材料のリスト、切って、加熱して、ソースをかける・・・次の材料のリスト、切って・・・くりかえし。

レシピ本を読んでいると、たいてい「お~、これ作りたいなぁ」と気分が盛り上がってくるのですが、それがあまりないのです。どうしてでしょう?

ふだん読んでいる日本のレシピ本は、作り方の写真なども豊富にあって、読んでいてわくわくします。その写真が「作っている自分」をイメージさせてくれる大事な要素になっていることに、逆に気づきました。

はじめからこういうシンプルなレシピ本になれていればいいのですが、どうもビジュアルに頼る甘え癖がすっかりついてしまっているようです。ちょっと情けないかも。

今日はこの本を返しがてら、別のレシピ本を借りてきます。こちらは日本の本なので期待大です。


修道院のレシピ
猪本 典子 / / 朝日出版社
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by takibi-library | 2007-09-23 09:02 | いつも読書 | Comments(2)