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「玉子ふわふわ」読了

玉子の話がいっぱい集められたアンソロジーで、見事なまでに玉子!玉子!玉子!で押しまくってきます。でも、あきさせることはなく、読みきるまで玉子料理が食べたくなる一方でした。
今では玉子は身近な(手ごろな)食材ですが、少し前まではとくべつな栄養食だったこと。本を読んだり、話に聞いたりはしていたけれど、活字で読むと、大切に思う度合いがひしひしと伝わってきました。もちろん、わたしも玉子料理は好きですが、これまでずいぶん当たり前に食べてきてしまったなと、楽しく読みながらちょっと反省しました。これからは、栄養価に見合ったありがたみを味わって、楽しく食べるようにしたいです。

そういえば、と思って本棚から1年前くらいのdanchuを引っ張り出してきました。特集は「人生が変わるたまご料理」。Billsのスクランブルエッグのレシピも載っているすぐれものでした。
この「danchu」と「玉子ふわふわ」、たまたま揃ったのだけど、最強の組み合わせのような気がしてきて、ほくほくです。

玉子ふわふわ (ちくま文庫)

筑摩書房


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by takibi-library | 2011-05-28 10:47 | いつも読書 | Comments(0)  

「やってみなはれみとくんなはれ」読了

サントリーで働いていた作家、芥川賞受賞の開高健、直木賞受賞の山口瞳のふたりがつづったサントリーの「社史」です。

山口瞳による創業者・鳥井信治郎伝と、開高健による二代目・佐治敬三の働きとサントリーの戦後の成長の物語。どちらもそれぞれに興味深く、おもしろかったです。

鳥井信治郎も佐治敬三も、有名人ですし、この本も知っている人がたくさんいると思います。とてもドラマチックで、語り草になるのも納得、というできごとが目白押しです。
けれども、それはサントリーにかぎった話ではないはず。日本の長く続いている会社には、少なからず物語があって、そのいくつかは職場の飲み会の席などで細々と語り継がれていると思います。わたしが働いていた会社も100年以上続いていましたが、財閥解体にともなう会社存亡の危機を乗り越えた話は本になっていました。その存在を知って、職場の蔵書を読んだときは、とてもわくわくしました。
この本を読んで、そのわくわく感を思い出しました。

これはゆくゆく(本が仕入れられたら)文庫本葉書にします。引用も決めています。開高健のほうから、勢いがあって、心の底から熱いものが湧き起こってくるような一節です。

やってみなはれみとくんなはれ (新潮文庫)

山口 瞳 / 新潮社


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by takibi-library | 2011-05-18 22:43 | いつも読書 | Comments(0)  

最近読んだ本:蓮見圭一、長田弘、常盤新平

3人の作家に共通点があるような、ないような。

■蓮見圭一「水曜の朝、午前三時」
ずーっと前、この作品が単行本で出たころに、人にすすめられて読んだ記憶があったのですが、内容が思い出せないのに「あまりピンとこなかった」感覚だけが残っていました。
読み直してみて、ツボにはまることはなかったけれど、当時「大人が泣ける本」としてもてはやされた(?)理由はわかりました。
これまで生きてきて、「あのとき、もう一方を選んでいたら」という想像(妄想)ができる人はきっと素直に共感するのでは。

■長田弘「ねこに未来はない」
抜け目ない観察と繊細でうつくしい文章。なんとも不思議な本でした。わたしがねこ好きだったらもっとはまっていたのかな。おもしろかった。

■常盤新平「聖ルカ街、六月の雨」
桂子という日本人の娼婦(と、ずばり言う人はこの物語の中には出てこない)を中心とした人間模様を描いた連作短編。わたしは連作短編が好きだけれど、この作品は、読んでいてあまり気分が盛り上がりませんでした。それなりに楽しいのだけれど、「早く次が読みたい」とか「もう終わっちゃうよ」という気持ちにはならなかった。けれども、行ったことのないニューヨークの街の雰囲気が少しわかったような気がしました。わかったけれどそれはわたしにはあまり魅力的ではないかもしれない。
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by takibi-library | 2011-05-10 21:25 | いつも読書 | Comments(0)