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2011年の3冊

今年はブログに読書記録を書かずにすますことが多々あったため、3冊選ぶのに苦労しました。2011年の反省点として、来年(つまり、明日から)改善したいと思います。

それでも、3冊は選びました。傾向はバラバラですが、共通して言えるのは何かしら「がつん」ときた、ってことかな。

猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)

小川 洋子 / 文藝春秋



3冊は順不同なのですが、1冊選べと言われたら、たぶんこの「猫を抱いて象と泳ぐ」にすると思います。この本を読んで、物語に餓えたら小川洋子さん、と心に決めました。

海炭市叙景 (小学館文庫)

佐藤 泰志 / 小学館



佐藤泰志という作家を知るきっかけになった本。華やかではないけれど、ていねいな感じが好きです。ちょうど今「大きなハードルと小さなハードル」を読んでいます。

せんだいノート―ミュージアムって何だろう?

仙台市市民文化事業団



「せんだいノート」については、まだこのブログには書いていない、いえ、正確に言うと、書きかけで「非公開」にしてあります。まだ未消化のことが多くて、書ききれていません。
未消化と言っても「せんだいノート」の自体の内容ではなくて、6月に仙台を訪ねたこと、友だちがたくさんできたこと、彼女、彼たちとの(おもにtwitterでの)交流からわたしが考え続けていることが、まだ自分の中で落ち着かないのです。

「せんだいノート」のこと、仙台のこと、1月中にUPしたいと思います。

では、来年もどうぞよろしく。
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by takibi-library | 2011-12-31 11:39 | いつも読書 | Comments(4)  

「電化文学列伝」読了

立て続けに長嶋有さんの本を読んでいます(調子に乗ってもう1冊続けるかもしれません)。

いろいろな小説に出てくる電化製品について語った、非常に変わった切り口のエッセイ集です。わたし自身はとりたてて電化製品に注目することがなかったので、読んだことがある作品でもまったく覚えがないものもありました。けれども、長嶋さんの指摘は、その電化製品のそもそもの役割とその場面での必然性が、物語の中でちょうどバランスしていることを教えてくれました。
もしかしたら、長嶋さんが感銘を受けているほど作者は周到にその電化製品を持ち出してきたわけではないのでは?といういじわるな憶測が湧いてこなくもありませんが、そこは気にしないほうが楽しいので、忘れることにしました。

こういう文学エッセイを読むと、さらに読みたい本が増えます。それだけはほんとうに困る。うれしいけど、困る。

電化文学列伝 (講談社文庫)

長嶋 有 / 講談社


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by takibi-library | 2011-12-24 10:54 | いつも読書 | Comments(2)  

「ぼくは落ち着きがない」読了

久しぶりにスカッとした。そんな読後感。

ある高校の読書部のなんてことない日常を描いた物語。でも今のわたしが読むと、すべてがまぶしく見えました。高校ってこんなだったな。
わたし自身は部活動の経験がないのですが、違うクラスの友だちとのつながりや、放課後の図書室で過ごす時間の質感が、「こんなだった」と思いました。

同い年でも大人に見える女子の頼もしい様子、やんちゃな男子の信念を垣間見たとき、いちいちどきどきしていたなぁと思います。
この本を読む時間は、そんなことを思いつつ、本の中の高校生たちをほほえましくながめるのが楽しいひとときでした。

この先、ちょっと楽しい気分が足らないとき、読み返したいです。


ぼくは落ち着きがない (光文社文庫)

長嶋 有 / 光文社


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by takibi-library | 2011-12-18 14:08 | いつも読書 | Comments(0)  

なぞのケーキ、「トロンコ」

「トロンコ」。丸木をかたどったケーキの名前です。

昭和35年初版の「家庭でできる和洋菓子」(婦人之友社)に「トロンコ」の作り方が載っているのですが、この、母が結婚した頃に買い求めた本以外で「トロンコ」の名を見たことはありません。
わたし自身が中学生か高校生になると、「ビュッシュ・ド・ノエル」という言葉を覚えて、丸木の形をしたケーキの名前として呼び習わしてきました。

今年のはじめ、空想製本屋さんの製本教室で、母が使い込んで、わたしがらくがきをしたこの本を糸とじ、布張りで製本したのですが、そこでも教室のみんなで「トロンコって?」と話しました。
それでも、あえて探究心を持たず、へんなの、と思って過ごしてきたのですが、思いがけずヒントが舞い込んできたのです。

ある宅配ピザのお店のクリスマスメニューのチラシに「Tronco di natale」というロールケーキが出ていたのです。しかし、残念なことに、写真を見る限り、フルーツをちりばめてあるものの、どう見てもふつうのロールケーキで、丸木らしさはこれっぽっちもありません。

トロンコとはロールケーキのこと?

どうもすっきりしないものの、イタリア語にはtroncoという単語がある、ということがわかったので、わかりそうなNさんにこっそり質問したところ、伊英辞典で調べてくれました。

tronco=trunk

つまり、木の幹!やはり、そうだったのか!

結局のところ、tronco di nataleは、フランス語だとbûche de Noëlになるわけで、みんなクリスマスの薪ということなのでした。

でも、昭和30年代に、なぜイタリア語の名前をつけたのだろう。
ほかには「ロシア菓子(一)」(三まである)みたいな、工夫のない名前もついているのに、トロンコだけ、イタリア語。

意味はわかったけれど、不思議な感じはまったく抜けないのでした。
でも、なんか楽しかったから、よしとする。
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by takibi-library | 2011-12-08 21:12 | くらし | Comments(2)