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「ミミズクとオリーブ」読了

分厚い本にかまけてばかりはいられません。

持ち歩き用→文庫本葉書用として物理的にも読みごたえも軽めの本を開拓しました。
芦原すなおさんの作品ははじめてです。以前、この作品の続編にあたる「嫁洗い池」の書評をどこかで読んだ気がして(いろいろ思い返してもソースを特定できなかった)、買ってみました。

主人公は八王子の郊外に和裁が得意な妻と暮らす小説家。ベストセラー作家じゃなけれど食べるのに困らない程度に仕事がある感じです。
この二人暮らしの家には、小説家の同級生である刑事によって謎が持ち込まれ、妻は、その知人から話を聞いて謎を解いていく連作短編になっています。探偵役である妻は、当人の話では不足とあらば小説家を現場に出向かせる、徹底した安楽椅子探偵です。

ミステリとしてはちょっと弱い、と思ってしまいました。けれども、妻の作る四国の郷土料理が魅力的。同級生の刑事は、その料理が目当てで手ごろな謎を見繕っているのではないかと思えます(そのくらい、ミステリとしてはどうかしら?と)。
そして、小説家と妻のどうでもいいようなやりとり、妻が小説家をうまいことあしらっている様が、のどかです。

おいしそうな食べものと、のどかな雰囲気。無理なく、楽しく読めるっていいな~と気づかされました。がしがし読んでいるばかりだと、こういうしみじみした楽しさが身にしみるものですね。

ミミズクとオリーブ (創元推理文庫)

芦原 すなお / 東京創元社


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by takibi-library | 2012-02-25 22:28 | いつも読書 | Comments(4)  

重量級が続く

今年最初に買った本のひとつが「クリスマスのフロスト」だったのですが、これが、500ページ超。

続く「フロスト日和」が700ページ超。

さらにこれから「日本探偵小説全集2 江戸川乱歩集」(750ページ超)、渡辺温「アンドロギュノスの裔」(600ページ超)と、重量級ばかりを攻めていく予定。

これらは分厚い=重いので持ち歩かず家で読んでいます。なるべく家にいたいこの頃。
そして、分厚い=文庫本葉書にできない。完全に趣味の読書です!
さらに、分厚い=本棚で幅を利かす。5冊出してもフロスト2冊しか入らず!

分厚いことに、けっこうはしゃいでいます。

この4冊にはけっこう(お金が)かかっているのだから、ちょっとくらいはしゃいだっていいと思うんだ。
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by takibi-library | 2012-02-16 22:43 | いつも読書 | Comments(2)  

「手紙、栞を添えて」 文学を語る楽しさ、よろこび

辻邦生さんと水村美苗さんが文学について語り合う往復書簡集です。
ずっと前に読んで以来、大切にしている本のひとつ。先日文庫本を安く(下世話だ)手に入れることができたので、いよいよ文庫本葉書に入れようと思って、読み返しています。

ふたりは面識のないまま手紙をやり取りしていきます(往復書簡自体は新聞社の連載企画ですが、打ち合わせはばらばらに行ったようです)。
会わないことでより濃密になる文学論のやり取りを、いつしかわたしは物語のように読んでいました。

わたしは文学を専門的に学んでいません。文学史上に残る名作のほとんどを読んでいません(とくに外国文学)。この本で語られる作品の多くは未読で、ふたりが手紙につづった内容を正確に理解すること、共感することはできません。けれども、ある作品について言葉を尽くして語り合うことから生まれる親近感は肌身に感じ取ることができます。大げさにいうとページの間から温かい空気がふわふわと立ち上るのが見えるようです。

読み終わると、物語を読める、読むことがうれしかったり、読みながら楽しくなったりできる自分の「素朴さ」がちょっとだけとくべつな才能のように感じることができます。本が読めてよかったとしみじみ思うのです。

手紙、栞を添えて

辻 邦生 / 朝日新聞社


※現在はちくま文庫からも出ています。
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by takibi-library | 2012-02-05 10:41 | いつも読書 | Comments(0)  

BRUTUSの集合住宅特集:シェアハウスって。

駅ビルのポイントがたまると、いつもすぐに500円のお買物券に換えて、駅ビルの本屋さんでたいてい雑誌を買います。雑誌はなるべく買わないようにしているのですが、往来堂以外の本屋さんで買いたいなと思うのは雑誌くらいなので(とくに駅ビルの本屋さんとは相性がよくないらしく)、「なるべく雑誌はお買物券がたまったときだけ」にしています。

今回は、いろいろな人がtwitterで教えてくれた、BRUTUSの最新号「街にも人にもつながる 集合住宅・新時代」がちょうど出たところだったので、迷わずこれを買いました。

シェアハウス、興味はあるのですが、自分が住む場所ではないなとずっと思っていて、この号を読んでも、その気持ちは1割くらいしか減っていません。でも、読みものとしてはじゅうぶんおもしろかったし、この住み方の流れはこれからも続いてほしいと思っています。

自分の住む場所じゃないけれど、こういう場所が増えてほしいと思うのは、矛盾だな、と思います。
ただ、実際問題として、ひとりぽっちで暮らすのは(わたしにとって)いいことではないだろうな、と想像しています。少なくとも人の出入りがないと、生活がだらしなくなりそうです。
今は妹と一緒に住んでいますが、この先どうなるかはわかりません。だから、別々に暮らすことになった場合の選択肢として、シェアハウスがあったらいいかもな、と思います。
でも、そういう理由なので、「一つ屋根の下」である理由があまりなくて、近所に知り合いがいることや、ごはん食べに来てくれる友だちがいることと大きな違いが見つからないのが今のところです。

BRUTUS (ブルータス) 2012年 2/15号 [雑誌]

マガジンハウス


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by takibi-library | 2012-02-03 11:59 | いつも読書 | Comments(0)