「水辺にて」読了
2010年 01月 28日
おもしろかったです。
カヤックを操る梨木さんの目には、いたるところに物語のきっかけが見えるようです。その過程が難しくない言葉で、ロジカルに書かれているので、カヤックに乗ったら私にも見えちゃうのかななんて思うくらい、物語のきっかけを見つける瞬間のことがわかりました。
印象的なのは、各章の最後の数行。その数行が、ほんとうにすばらしい。
引用し始めるとけっきょく全部書くことになりそうな・・・。
いつか文庫化されたあかつきには!って、やっぱりそこへ行き着いてしまう。悲しい性です。
カヤックを操る梨木さんの目には、いたるところに物語のきっかけが見えるようです。その過程が難しくない言葉で、ロジカルに書かれているので、カヤックに乗ったら私にも見えちゃうのかななんて思うくらい、物語のきっかけを見つける瞬間のことがわかりました。
印象的なのは、各章の最後の数行。その数行が、ほんとうにすばらしい。
〈発信、受信。この藪を抜けて〉
明るく、豊饒な孤独。
今はこの考えの方向性を気に入っている。
豊かな孤独。そちらの方から、少し明るい、軽やかな空気が流れてくるような気がして。メランコリーは私をろくな場所に導かない。
この藪を抜けて、舳先を、明るい方へ向けよう。
〈常若の国3〉
私はゾクゾクとワクワクが奇妙に入り交じった、「身の毛のよだつ」感じを味わいながら、船着場に帰ろうとしている。
物語の予感は、いつでもこんな風にやってくる。
〈アザラシの娘3〉
with desperate effort
激しく希求する心。そのための、命がけの努力。
引用し始めるとけっきょく全部書くことになりそうな・・・。
いつか文庫化されたあかつきには!って、やっぱりそこへ行き着いてしまう。悲しい性です。
by takibi-library | 2010-01-28 22:01 | いつも読書