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「妻の超然」読了

連載中の周囲の評判から、今月の読書会の課題図書にした本です。
先週、その会も終わりましたが、ハードカバーで買って損はない作品だったと思います。

この本には超然シリーズ(?)3話が収録されています。
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◇「妻の超然」
浮気をしている夫を持つ妻の話。
そういったことを全てひっくるめたときに名付けるべき言葉は、超然ではなく、怠慢というのではないだろうか。
という一文にはやられました。

◇「下戸の超然」
下戸の男性と酒飲みのガールフレンドの話。男性のガールフレンドに対して次第に募らせていく(お酒がらみに限らない)いらだち、不満に共感。
そして自分が一番嫌いなものがわかった。
ポジティブな不毛。
えぇ、わたしも嫌いです。

◇「作家の超然」
タイトルからして、著者の身に起こったことなのかしらと下世話な推測にかられつつ読むと、ショックが大きい。ちょっときつかった。

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この先、超然シリーズが続く可能性は少なそうですが、読書会で「読んでみたい超然」として「子どもの超然」が上りました。これにはわたしも大賛成。

超然シリーズ、続いてほしいものです。

妻の超然

絲山 秋子 / 新潮社


by takibi-library | 2010-10-19 21:06 | いつも読書  

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