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「エロマンガ島の三人」読了

長嶋有さんの短編集。よかった。

表題作について。
「エロマンガ島でエロマンガを読む」という企画の取材旅行に出かける男三人。主人公と、騒がしい後輩、初対面のスポンサー会社の社員という取り合わせです。
南の島らしいのどかさと、海外であるという開放感とストレス、ときどき頭をかすめる恋人との関係(主人公は知るよしもない、その恋人のようす)が描かれています。
旅先で、ふだん暮している土地に残している日常をふと思うことは、当たり前のようだけれど、旅に出ないとその角度から身の回りを見つめることはないわけだから、思いがけない気づきがあることが多いです。

意外と大事だったり、案外どうでもよかったり。

そういう「ふと思う」様子を見せられるところが、この作品のおもしろみだと思います。そうだよな、と思った直後ちょっとこっぱずかしいような。

エロマンガ島の三人 (文春文庫)

長嶋 有 / 文藝春秋


by takibi-library | 2011-11-09 23:08 | いつも読書  

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