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「思いわずらうことなく愉しく生きよ」:読了

ちょっと久しぶりの江國作品です。怖くて、おもしろかったです。

麻子、治子、育子の三姉妹のそれぞれの暮らしぶりが入れ替わり立ち代り描かれていきます。ときどき一緒に過ごしたり、会いに行ったり来たり、そのときそのときで視点も変わることで不思議な混沌とした雰囲気になっています。

三姉妹は三人三様の性格、進路、生活。ある意味それぞれ極端です。
読んでいておもしろいのは、次女の治子。パワフルで凛々しいです。それから、育子。私が好きな作品「流しのしたの骨」の主人公・こと子に似ているのがうれしいです。

物語が長女・麻子のDV問題に収束していく後半は、怖さでぞくぞくします。不快と言ってもいいくらい。けれども他の健全な二人の奮闘ぶりが痛快です。

思いわずらうことなく愉しく生きよ
江國 香織 / / 光文社
ISBN : 4334742629

by takibi-library | 2007-09-16 17:14 | いつも読書  

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