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「緋色の研究」読了

感想、書いていませんでした。

私はあまり翻訳もの(海外文学)を読まないほうなので、翻訳のよしあしについてはあまり詳しくありません。けれども、全く同じ作品ではないものの、同じホームズの本という意味では、この「緋色の研究」は、新潮文庫の「シャーロック・ホームズの冒険」と比べると格段に楽しめた実感があります。

「緋色の研究」という作品については、このシリーズを買おうと調べたときにはじめて知りました。
事件に関することとして、アメリカにおけるモルモン教の歴史が語られていて、ちょっと意外な感じもしました。

2部構成になっていて、第1部が事件のあらまし、第2部が解説といったところでしょうか。
第1部ではホームズの推理が突飛に感じるのですが、第2部でひとつひとつ種が明かされ、たったあれだけの情報でこんな推理をしていたのか!と驚かされます。
この推理の展開をホームズはとても短時間でやっているのですが、日頃の彼の変人じみた研究や努力もそのためと思うと、妙に納得してしまいます。

ホームズの観察眼、過去の事件についての莫大な情報に基づく類推、これが物凄い速さで繰り広げられる圧倒的な様子が、ホームズシリーズのおもしろさで、それは次の「四つの署名」でももちろん発揮されています。

緋色の研究 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)
アーサー・コナン・ドイル / / 光文社

by takibi-library | 2007-10-08 17:05 | いつも読書  

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