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「グラジオラスの耳」読了

読み終わったときに、負けた、と思いました。

感じ悪い話ばっかりです。そのうえワケがわからないし、結末は置き去りにされるように唐突。工事が凍結された高速道路の途切れ目で途方に暮れるような気分になります。それなのに、それなのに読みきってしまいました。途中でやめられませんでした。

どろどろした、でも日常的な不幸を抱えた女性たちが出てきます。こんなふうにはなりたくないと思うのですが、100%否定できないところがいやでたまりません。でも、読んじゃう。続きを読んでも、次の話を読んでも、楽しい気分になることはないのに。

不思議な本です。でも癪なので、折を見て手放すかもしれません。

グラジオラスの耳 (光文社文庫)
井上 荒野 / / 光文社
ISBN : 433473426X

by takibi-library | 2008-02-15 10:11 | いつも読書  

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